まさに異文化

日本手話とろう文化―ろう者はストレンジャー
盲界の人間はあまりろう者と付き合いがない。全盲の人には手話はわからないし、弱視の人でも難しい場合が多いからだろうか。
相方の本を返しに行った公民館で、ふと目に止まって借った本。普段ろう者のことなどあまり考えないし、ここしばらく障害学関連の本は読んでいないのに、この本がなぜかか目に入った。
これが、けっこう驚きや発見の連続。ろう文化、という言葉はずっと前に聞いていたが、これほどまでに日本語と違う言語を生きる人の集団があるとは。元・社会言語学に興味を持っていた学生としては血が騒ぐではないか。また、手話にも音声対応手話という「権威ある言語」と、日本手話という「われわれのことば」があるというのも、実は知らなかった。
「コーダ」のことは、障害学会などで聞いて少し知っていた。私も盲界の中で育ったし、自身も「中途半端」な盲界住民だし、で彼らと話してみたいとは思っていた。しかし、ろうと聴がここまでちがうというのは知らなかった。ほんとに話してみたいなあ。